谷川岳一ノ倉沢衝立岩中央稜   

期  日  2007年6月16日   

メンバー 須釜 小口 高野   

行動記録    
4:00富士・富士宮発→5:00御殿場→9:00一ノ倉沢出合→10:40取り付き→16:00抜け→18:00懸垂終了→19:30一ノ倉沢出合→24:00御殿場→1:00富士・富士宮    

   山行が決定したのは木曜日の夜。天気が持ちそうなのと岩が大好きな若者二人の予定が揃ったことから、日帰り谷川岳山行が決定した。   

朝焼けの十里木を超え、御殿場、東京経由水上行き。テンションが高いまま、谷川にあっという間に着いた。一ノ倉沢のかっこいい岩、青い空、雪、さわやかな空気、今日の山行が素敵なものになることを予感させた。   

 いてもたってもいられず、そそくさと準備をして出発した。何箇所か沢を渡渉した後、左岸の木の中を進み、途中からいつもの雪渓を登った。テールリッジからはザイルを出しながら登っていく。登山靴の岩登りはフラットシューズに慣れてしまった私には少々ドキドキしたが、危険なところは全部ザイルを出してくれたので、安心して登ることができた。     

そして取り付き。すでに登ったところを振り返ると、雪渓と沢と空が美しくすでに感動した。1P目、階段状になっていたため問題なくスタート。2P目、順調・・。3P目だんだん楽しくなる。ビレーポイントで待っている時間が最高の時間。谷川に包まれている心地よさを思う存分楽しんだ。(これが3人でクライミングに来たときの醍醐味・・)   

4P目、須釜君がかなり悩みながら登っていった。小口君から「テンション!!」って言葉が飛び出した。登るべき岩が難しいことは予想されたのだが・・予想以上に難しかった。ぶら下がること30分以上。登り終えた二人から「がんばっ」「大丈夫ですか」「無理ですか」「引っ張るからちょっとでもいいから体上げて・・」「せーの」・・・・・・・。まったく世話の焼けるメンバーを連れてきてしまったと思っただろう。二人の励ましのおかげあって、A0しまくり、シュリンゲに足を掛け、5cmずつ登った結果、やっとの思いでチムニーを抜けたときは本当にほっとした。二人の間では敗退の手順が相談されていたらしいが・・。   

5P目は最も爽快なクライミング。私は足の下の岩がばっさりと切れていると非常にワクワクする。6P目少々名残惜しい感じのクライミング。最後に北稜の懸垂ポイントまで登って登攀終了。   

すっかり日が傾いてしまったので、手早く準備して懸垂開始。久しぶりの本番のため、1本目はすごく緊張した。こんなとき3人で来て良かったと本当に思う。2本目は足場がぐちゃぐちゃ。3本目は熊笹と石楠花の中。だんだん懸垂っ??という感じになってきたが6本目は爽快な空中懸垂。懸垂はドキドキするけどチームワークが試されているようで好きである。無事に懸垂が終了してちょっとほっとした。沢を降りるはずだったのだが、1本手前の沢を降りてしまい、下山に時間がかかってしまった。19:30、周りがかろうじて見える時間に駐車場に帰ってくることができた。日の長い夏でよかった。   

 天気に恵まれ、メンバーに恵まれ、たくさんドキドキしたためかなり印象深い山行になった。谷川の独特な雰囲気に触れ、ますます谷川が好きになったのは言うまでも無い。 (記録 高野)