錫丈岳の岩場  その2 

時期   2008年11月2日   錫丈岳中央稜中央稜P2右岩壁右ルート     

   メンバー  曲渕・大屋・工藤誠志・紀代    

コースタイム  北沢出会い発5:15〜取付点発〜終了点着〜(下降)        〜:06北沢着〜出会い着1:10    

  感想 新人の入門コースの岩場候補ルート探りで、錫丈岳の中央稜に入山する。    

 朝、北沢出合いのキャンプ場を出発。前衛フェース下部のブッシュの踏み跡から北沢上部に出る。その沢を少し詰め、取り付き点に来る。左ルートを懸垂下降してくるパーティーがいた。そのパーティーが先行して右ルートに取り付いて行く。我々はその後を取り付くことになった。取り付き点は、北沢の滝状行き止まりになった感じの右壁を登るのだ。    

 工藤トップ。それから大屋と曲渕へとロープが伸び、その曲渕と工藤紀代がロープを結ぶシステムで登り出す。ピンの少ないフェースを登り、上部の広い草付きと水が流れる広い滝状の岩壁に出て、傾斜のないガレ場で切る。安定したピンがないので、座り込んでの確保となる。先行さんは、左の草付くのカンテを1ピッチ登り切って、確保し、右に40mトラバースしている。我々も、同じルートをめざし、工藤がトップで、カンテを直上して、そこのピンから横に下降気味にトラバースする。濡れた岩でのトラバース。あまり安心感はない。一本のハーケンを発見してビレイとする。ザイル一杯一杯で確保ポイントに着いた。曲渕・大屋がカンテを登るが、トラバースの状態の悪さや、滑落した時の振られる距離を考え、2人は下降して、濡れた滝状の壁を、直登して、確保ポイントに登ることにした。濡れた滝状の壁にハーケンが1本あるとのこと。問題なく4人が、滝下の確保ポイントに集合できた。    

3ピッチ目も左のフェースに登って行き、上部岩壁の傾斜が落ちた地点の残留ロープがかかった下降ポイント地点で切る。その上は、草付き的易しい岩壁を登って行く。ロープを一杯伸ばして1ボルトと、やっと見つけたクラックに噛ませたカムで確保する。次の壁も易しい岩登りだが、ポイントがなく、草付きの中に入り、ブッシュで確保ポイントを取り、座り込んで確保して後続に登ってもらう。    

その先は、草付きを念のためロープで確保して、稜線を越えて確保する。右俣沢を頭部から踏み跡を下り、途中、3ピッチロープ下降して、錫杖沢に降り立つ。あとは、踏み跡を下って出合いのキャンプ場に戻った。あまりスッキリきたルートでなく、下降に予想以上の時間がかかってしまった。4ピッチで懸垂下降するルートに整備すれば、快晴の秋、新人には格好の入門ルートとなるのだが。