奥秩父・和名倉沢  

   期  日  2007年6月23日〜24日 

メンバー  曲渕、長沢、大屋、田中(記録)、長田(Y山岳会)  

行動記録  23日 5:00富士宮出発-8:30駐車場出発-9:15吊橋-9:20入渓―11:40通らずの滝-13:20大滝―14:20ビバーグ地 

24日 6:10出発-11:10二瀬尾根-14:35二瀬ダム吊橋-15:30駐車場 

岳人の沢特集で掲載され、行ってみたい沢の一つ奥秩父の名渓・和名倉沢を計画した。 長沢さんの旧友・長田さんも参加して梅雨の最中のワンチャンスを狙う。駐車場から500m程戻り、ガードレールの切れ間から踏み跡を下る。吊橋を渡り、炭焼き小屋跡を過ぎたところで沢に入る。

苔が美しい沢で、大屋さんもみどりさんもみんな子供のようにいい顔をしている。水はまだ冷たいが、岩魚はいるだろうか?比較的小さな滝が多く、直登したり、巻いたり我々でも十分楽しめる。 

休 憩の合間に今夜の酒のつまみを釣ろうと曲渕君と竿を垂らすがピクリともしない。魚止めの滝を越えてしまい、もっと下流でないといないようだ。「通らず」の滝など何箇所かロープを出して慎重に乗っ越す。突然現れた今日のハイライトの「2段40m大滝」を見たときはあまりの凄さに見とれてしまった。逆光に照らされた滝は荘厳な輝きで、ここまで遡行した者でないと見ることのできない喜びがある。みんな揃って滝をバックに写真を撮る。 



右からガレたルンゼを巻く。こういうところで事故が起きやすいので一歩一歩に気をつけてトラバースする。長田さんはさすが経験豊富でここはロープを出そうとか、巻き道はこっちのほうがいいとか的確なアドバイスをくれる。途中大屋さんが天然のわさびを見つけて収穫し、今夜のつまみが確保できた。予定通りの時間で船小屋窪沢の出合にある幕営地に着いた。

 

誰もいないのでテントとツエルトを広々と設営して焚き火の薪集めにかかる。3cmくらいのサンショウウオの子供がいて手のひらに乗せて遊ぶ。担ぎ上げたビールで乾杯し、焚き火を囲んで夕食。このひと時があるから沢登りはやめられない。夜も更けて酒もいい感じまわってきてうとうとする。長田さんは曲渕君とツエルトで寝るはずだったが、長沢さんの横で寝たいそうで、いつの間にかテントに潜り込んできて4人で狭い。 

夜が明けて2日目の遡行開始。これでもかとゆうくらい多くの滝が現れて、大きい滝はほとんど巻く。上部のほうは苔が美しく、苔むした岩の間を流れる水流とのコントラストが美しい。

じっくりカメラを構えることができるなら素晴らしい写真が撮れるだろう。だんだん水流が細くなり、沢地図のガレたところを左に見て尾根を登り、じきにはっきりした踏み跡の二瀬尾根にでた。 



天気があやしくなってきたので一息入れて下り始める。途中の笹藪でダニにやられたらしく、みんな痒いと言っている。記録には注意するように書いてあったが、案の定もう一息で着くところまできてルートを見失う。沢に出てしまい、明らかに間違っていることに気がつく。地形図で現在地を確認して分からなくなった地点まで登り返すことにした。ミスしたのは倒木がルートを塞いでいたことが分かった。 

3時間と少しでダムに着いたと思ったら雨が激しく降り出した。ここでみんなに待ってもらい、田中が車の回収役を引き受ける。雨の中、約30分のダム沿いの道を歩いてようやくたどり着いた。梅雨の中休みで遡行中は天気に恵まれて充実した山行だった。